久しぶりの投稿です(いつも)。 2ヶ月くらい前?だったかに受けた応用情報処理技術者の合格通知がやっときました。一応IT企業に勤めているからと思って取得したのですが、普段コーディングとかしかしてないんであんまり内容が身近に感じないんですよね。業界的には標準の資格のような気がするのですが・・・。普段仕事で聞いたことあるような単語とかが出てきている(多分)のと、基本情報も春に取得したのもあって、そんなに時間かけず(6時間)に取得できたのでよかったです。筋トレとか初めてからいける気がする!って感覚が増えてきて、ちょい無謀気味な試験の受け方をしている気がする今日この頃です。まあ、結果がついてきてるんでいいですかね。FEもAPも大学生とかで取る人が多いんでそんな自慢する物でもないですが、他に話すところがないんだ、察しろ。
そんなことはどうでもいいとして、今日は最近読んだ本で面白かった本の紹介です。
FACT FULNESS
普段、書店行かれてる方なら多分見かけているんじゃないですかね? 少なくとも私がよく行く職場近くの書店では平積みされています。本のタイトルは最近流行りのマインド・フルネスからきています。マインドフルネスはApple Watchの機能としてあったり、メタ認知を高めたり、セルフコントロールを高めたり、近年注目されていますね。マインド・フルネスには人生の質を高めてくれる効果があります(ちゃんと研究もあるそうですよ)それと同じように私たちにはファクト・フルネスが必要だと、著者は説いています。
チンパンジーと私たち
著者は問いかけます。「チンパンジーと私たち、どちらが本当に世界を知っているかな?」と。ちなみに私はチンパンジーと同じくらい世界を知っていました。 「馬鹿にするな!チンパンジーより世界を知っているに決まっている!」と思った方は是非本書を手にとって冒頭の問題を解いてみてください。逆に、世界のことなんて全然分からないという謙虚な方は安心してください。自分のことを客観的にみれている証拠です。本を読み進めて、世界の事実知ってください。
ただ、この本は世界の事実を伝えることが目的の本ではありません。「事実に基づいて世界を見よう!」と著者が人生をかけて私たちに伝えるために作り上げた本です。
思い込みをやめて、データを見よう
私たちは自分が思っている以上に、経験と思い込みに支配されています。私の周りにはいませんが、「経験によると・・・」と言い出す人っていますよね?経験も大事です。それ以外に頼れない時もありますが、サンプル数1であることにたちかえれば、かなり怪しいですよね。自分の考えてることは本当に正しいのか、データに基づいて考える習慣をつけましょう。自分の論の根拠はどこにあるのかを考える癖をつけましょう。時間がかかるのでいつでもできるわけではありませんが、習慣づけることは大事です。著者もそれを望んでいます。だって世界的エリートたちですら世界のことを何も知らないのですから、知らなくても仕方ないと著者は語ります。その代わり、今から知ればいいのです。この本を読んで世界の事実を知り、データに基づいて考えるということを実感しましょう。
10の本能
著者は人が世界を間違ってみてしまう理由として以下の10個の本能をあげています。
- 分断本能
- ネガティブ本能
- 直線本能
- 恐怖本能
- 過大視本能
- パターン化本能
- 宿命本能
- 単純化本能
- 犯人探し本能
- 焦り本能
それぞれがどういうことを言っているかは、実際に本を手にとってからのお楽しみです。
私がこの本を手にとった理由
私はこの本を発売前にAmazonで予約しました。普段から、月3万くらいは本につぎ込んでいるので、特別これがというわけではありませんが、この本に期待していたことは確かです。 私は大学で数理統計学を学んでいましたが、これをどう使うのかということがよく分かりませんでしたし、今もよくわかっていません。卒論では難しいことをやってみようと統計学の中では比較的難しい(主観)スパースモデリングに挑戦したりもしました。 しかし、やっぱり何のためにやってるのかよく分かりませんでした。この本にはデータをどう活用しているのかを学ぶつもりで購入しました。
もっとエビデンスに基づいた意思決定をする世の中になってほしいという思い
私は、あまり人と接するのが得意な方ではなく、交友関係も狭いので思い込みなのかもしれませんが、「それ、何に基づいて言ってるの?」って感じることがあります。テレビのコメンテーター、駅前で誰も聞いてないのに旗を掲げて、よくわからないことを話している政治家。最近はネットの力もあり、TVの影響力は薄れてきた感はありますが、日本全国に影響力を及ぼす場所で、思い込みや、間違った情報を垂れ流さないでほしいですし、国の行く末を決める政治家が感情論と人気取りで政策を決められては目も当てられません。それを防ぐためには、私たち一人一人が統計リテラシーを持つべきだと感じています。それ、根拠は?と突っ込むようになるだけでもだいぶ変わってくると思います。
この本は、上記の思いに通じることが多分に含まれると考えます。読んでみて、事実に基づいて考えるということ知っていただきたいです。
難しいことより、伝えること
この本の著者とその家族は、人に世界の真実を知ってもらおうと色々な工夫をしています。グラフィカルなバブルチャートについて、よくこの本の中で言及されます。 近年のAIブームもあり、最近は頭のいい人たちがkaggleとかで機械学習を競っているようです。私はやっていないのでよく分かりませんが。 あれはあれで応用が色々あるのだと思いますが、データ分析とはそんな難しいことをする必要はないんじゃないかと思います。だって、難しすぎて、伝わらないし。それに今はやってるDeep Learningは中身基本ブラックボックスですから。
そんなことよりも、簡単に作ったヒストグラムや折れ線グラフを見てなぜを考察する方が人にも伝えやすいし、有意義なんじゃないかなあと思います。
著者も多くの人に伝えるためにかなり骨を折ったようです。執念がすごい。
ビジネス書には珍しい筆者の思いが伝わってくる内容
この本は、世界中の人々に著者が事実に基づいて世界を見てほしいと願って作り上げた人生最後の作品です。「おわりに」の部分の内容を読み終わった時には、小説を読み終わった後のような虚無感があります。本の厚さに対して値段が少し安く設定されているような気がするのですが、これは筆者の多くの人に手にとってほしいという願いがあるのではないかと思ったりしたりもしました。本当に著者と、その家族の人生が詰まった本です。読んで後悔しません。ここまでいい本はなかなか巡り会えないと思います。
もし気になった方は、一度手にとっていただいたけたらと思います。